
上田 怜二
(ウエダ レイジ)
残留思念は映像として脳内に描かれるようだ。
プロフィール
Profile
あなたは、小さな頃から優秀だと周りに言われて育ってきた。実際、テストの点数もよく、その期待に応える人生を送ってきたと言えるだろう。
しかし、絶対に受かると思っていた大学受験に失敗してから、心の中の大事なものがポッキリ折られてしまったような気がして、何かをする気にもならず、いわゆる引きこもりのような生活を続けてきた。
そんなあなたのところに皆本 誠一博士が訪ねてきたのは、今から1年前の事だ。
いきなり「君には能力を使う素質がある。一緒にその力を開発してみないか?」と言われた時は頭がおかしい人かと思ったが、その本気の目と、何よりも自分でも空っぽだと思うあなたに素質を感じてくれた事が嬉しくて、あなたは超能力の訓練を受け始めた。
しかし、なかなか能力は発動しない。
あなたは期待に応えられないことに申し訳なく、また自分の無力感に打ちひしがれていく。
あなたの半年後に入ってきた仲尾 透はどうやらすぐに能力が発現したようだった。
本当に超能力があるんだ、という思いと自分に本当にそんな能力があるのか、という思いが胸に浮かぶ。
あなたの心に巣食った劣等感はなかなか拭い取る事はできない。
登場人物
CAST
- 皆本 誠一(ミナモト セイイチ)
誕生日3/3 血液型 AB - 超能力研究所の所長であり、超能力の存在を証明したということで時の人になっている。
- 上田 怜二(ウエダ レイジ)
誕生日10/3 血液型 A - サイコメトリーの能力を持つ超能力者。超能力研究所に一番古くからいる。
- 仲尾 透(ナカオ トオル)
誕生日12/12 血液型 AB - 超能力研究所で訓練することで透視の超能力を手に入れた超能力者。
元は製薬会社で研究員をしていた。 - 大衡 快斗(オオヒラ カイト)
誕生日3/10 血液型 B - テレポーテーションの能力を持つ超能力者。最近、この超能力研究所にやってきた。
- 染屋 友樹(ソメヤ トモキ)
誕生日8/17 血液型 B - 皆本 誠一の超能力の証明に対して異議を唱えた男性。
輪田 光太郎のプロデューサーを名乗っている。 - 輪田 光太郎(ワダ コウタロウ)
誕生日9/6 血液型 AB - 念写の能力を持つ超能力者。染屋 友樹に連れられて超能力研究所にやってきた。
記憶
MEMORY
【記憶1】
あなたが初めて超能力の訓練をした時、皆本 誠一はあなたの手を取り、あなたの目をじっと見つめていた。その時は、あなたの中に不思議な力が生まれたような気がしたが、
なかなか発動しない事に、もしかしたら皆本 誠一にも見捨てられるんじゃないかと
不安だけが胸を占める。
【記憶2】
あなたの能力が発動したのは、1ヶ月前の事だ。能力が発動しないと落ち込んでいるあなたの手を取り、皆本 誠一が目を見ながら語りかけてくる。その声を聞いているうちに、またあなたの中に力が湧いてくる気がした。
実験のために用意されたカードを持った瞬間、頭の中に映像が浮かんでくる。それは、そのカードを持ってきた皆本 誠一の過去の映像のようだった。小さな頃の皆本 誠一が弟と一緒に遊んでいる姿のようだった。それを伝えると、皆本 誠一は「それは、サイコメトリーという能力だね。物に宿った残留思念を読み取るんだ」と笑顔で答えた。そして、初めてサイコメトリーができたお祝いに綺麗なメダルをプレゼントしてくれた。これは、皆本 誠一の両親がこの研究所を作った時に記念で所員に配られたものを模して作ったメダルらしく、あなたは研究所の仲間として認められたような気がした。
【記憶3】
能力が発動してから、あなたは嬉しくて様々なものの残留思念を読み取った。
この施設にあるものには、皆本 誠一の思いが込められているものが多く、皆本 誠一の事が少しずつ分かってきた。この施設は皆本 誠一の両親が建てたもので、親が亡くなったあと、その意志を継いで超能力の研究を続けてきたようだ。
【記憶4】
サイコメトリーが発動した後に、テストを受けさせられた。
学生時代には簡単に解けていた問題が全く分からなくなっていた。
皆本 誠一が同情するような目であなたを見てきて情けない気持ちになったが、あなたにはサイコメトリーがある。これを使えば、こんなテストができない事なんて何の問題もない。
【記憶5】
ある日、皆本 誠一から、3人目の超能力者として大衡 快斗を紹介される。
テレポーテーションを使う超能力者だそうだ。
そして「あなた達の存在を世の中に公表して超能力の存在の証明を世間に発表したい」と言われた。
大衡 快斗と仲尾 透には異存はなかったようだが、あなたは自分の能力が世の中に伝わった時にどんなジャッジを受けるのか自信がなくて少しだけ心配になる。最終的に発表する事になり、今の超能力ブームが始まった。
【記憶6】
染屋 友樹と輪田 光太郎が研究所に来る前日、研究所の外に買い物に出かける。そこで財布が落ちているのに気づく。皆本 誠一のいない場所で超能力を使用する事は禁止されていたが、落とし主を探してやろうと、あなたは能力を発動しようとして愕然とする。
もはや呼吸をするように使えるはずのサイコメトリーが全く発動しない…。
また能力が使えなくなってしまったのだろうか?
こんな事が皆本 誠一にバレたら、また落胆させてしまうのではないだろうか?
あなたは、この事実を誰にも話せずに悶々と眠れない夜を過ごした。
当日の行動
Timeline
《朝》
研究所内の自分の部屋で目を覚ます。いつの間にか眠っていたらしい。時計を見ると9時になるところだった。
暗い気持ちのまま、起き上がる。
公開実験は12時からの予定だ。その前に皆本 誠一に超能力が使えなくなった事を報告しておかないと、公開実験でそれが明らかになれば皆本 誠一にどう思われるか想像するだけで泣きそうになる。
気は進まなかったが、世間の注目の集まる公開実験の最中に晒しものにされるのは絶対に嫌だった。
さんざん迷った末、9:30頃に皆本 誠一の部屋に向かう。皆本 誠一はすでに起きていて、あなたを部屋の中に入れてくれた。
そこで、超能力が使えなくなったかもしれない、と相談すると、皆本 誠一は笑って「ここでもう1回試してみよう」とあなたに提案してきた。
最初はうまくできなかったが、皆本 誠一はそんなあなたの手を握り、目を見てもう一度やってみてと励ましてくれた。
もう1回集中すると、頭の中にいつものサイコメトリーの映像が流れ込んできた。
…できた。
あなたは心底、ホッとして皆本 誠一に感謝を伝える。
その言葉を聞いて、皆本 誠一は複雑な表情を浮かべて「申し訳ない」と呟いた。
どういう意味だろう?
あなたが不審げな顔をするのを見て、皆本 誠一はハッとしたように口をつぐんだ。
部屋を出ると、輪田 光太郎が廊下をウロウロしている姿が目に入った。
仲尾 透、大衡 快斗の3人と一緒に少し遅めの朝ご飯を食べて、11時前に自分の部屋に戻る。
さっきの「申し訳ない」とは、どういう意味だったのだろうか?
その時、あなたの部屋の机に飾っていたメダルがなくなっている事に気づく。
あのメダルは、あなたが初めてサイコメトリーを成功させた時に皆本 誠一がプレゼントしてくれたものだ。
それがどこを探しても見つからない。
誰かが持っていってしまったのだろうか?
あなたは犯人を見つけ出そうと机に対してサイコメトリーを使う。
…使えない?
あなたのサイコメトリーはまた使えなくなっていた。
焦っていくら試しても、その力が発現することはなかった。
どうしたらいいんだ…。
一度は消えたと思っていた絶望が、再びあなたの胸を占める。
あなたはまた助けてもらおうと、皆本 誠一の部屋を目指す。
部屋には誰もいなかったが、すぐに皆本 誠一が戻ってきた。
あなたの姿を見て驚いたようだが、あなたの焦った様子を見て、
どうしたの?と声をかけてくれた。
あなたがまたサイコメトリーが使えなくなった、と伝えると、あなたの手を握り目を見つめながら、もう一度試すように言ってくる。しかし、何度やってもサイコメトリーで読み取れるはずの映像が頭の中に浮かぶ事はなかった。
あなたは絶望には底がないことを知る。
大学に落ちた時の、あの自分には何もできないのだ、という無力感があなたを包み込む。
助けを求めるように皆本 誠一の方を見ると、あなたの様子を見ながら、皆本 誠一は、
…笑っていた。すごく嬉しそうに、喜びを抑えきれないように笑っていた。
それを見て、無力感に打ちひしがれていたあなたの心に怒りの炎が灯るのを感じた。
気づくと、あなたの手は椅子に座った皆本 誠一の首を絞めていた。
皆本 誠一は抵抗する事なく、あなたの殺意を受け止めてくれているようだった。
次第に皆本 誠一の身体から力がなくなっていき、そして最後にはその命が失われた。
殺してしまった…。
その時、机の上に綺麗なメダルが置いてあるのに気づく。
これは、自分が超能力者としての証だ。
あなたは、メダルを手に取ると、死体をそのままに部屋から飛び出した。
《公開実験直前》
どうしたらいいんだろう。
あなたは自分の部屋で、何度も自問自答を繰り返す。
警察に行くべきかとも思ったが、その後のことを考えると怖くて仕方ない。
それに、悪いのは人の絶望を笑うような真似をした皆本 誠一だ。
どうすれば捕まらずにすむだろうか?
あなたは無意識に皆本 誠一の部屋から持ってきたメダルをもともとあなたがメダルを置いていた場所に置くと、それだけを考えた。
その時、何かが燃えるような匂いがした気がした。
12時《公開実験開始時間》
実験室に向かうかどうか迷っていると、大衡 快斗が、そろそろ時間だよと声をかけてきた。
一緒に実験室に向かうと、すでに仲尾 透、輪田 光太郎、染屋 友樹は来ていた。
もちろん皆本 誠一が姿を現すことはない。
痺れを切らして染屋 友樹が皆本 誠一を部屋に呼びに行く。
しばらくして皆本 誠一の部屋の方から大声と騒がしい物音が聞こえてきて超能力者全員で
部屋に向かうと、そこには胸を焦がした皆本 誠一の死体と青ざめた染屋 友樹がいた。
どうやら、あなたが部屋を去ってから誰かが死体に細工をしたようだ。
他の人間にも何か事情があるのかもしれない。
現在の思い
Inclination
絶対に犯人として捕まるわけにはいかない。
敢えて事件を調べるふりをして誰か他の人間に疑惑の目を向けていこう。
そのために自分のサイコメトリーの能力が使えるなら活用していこう。
もしかしたらさっきは一時的に使えなくなっていただけかもしれない。
あなたがサイコメトリ―を使いこなしたのは間違いない事実だ。
次にサイコメトリーを使うときは今まで以上に集中して能力を発動させよう。
ところで、皆本 誠一を燃やしたり部屋にカギをかけたのは一体誰だろうか?
その人間にはどこか後ろ暗いところがあるという事なのだろう。
犯人を押し付けるなら、それをした人間か?
さらに部屋が密室だったのならテレポーテーションが使える大衡 快斗はかなり怪しい容疑者だろう。
テレポーテーションの事は指摘して、まずは疑惑の目を大衡 快斗に向けるのがいいかもしれない。
絶対に捕まらないようにする、あなたはもう一度、自分に言い聞かせた。
あなたの目的
Purpose
①皆本 誠一を殺害してしまったことがバレたら、あなたの人生はめちゃくちゃになる。絶対に知られたくない。
犯人投票で最多票を獲得しなかったら達成 … 達成で+6P
②あなたは本当にサイコメトリーが使えなくなったのだろうか?早めにもう一度、確認をしておこう。
もしサイコメトリーが本当に使えなくなったのなら理由が知りたい。
議論終了までにその理由を知る … 達成で+2P
③皆本 誠一がなぜあなたが超能力が使えなかったのに気づいた時に笑ったのか、その理由が知りたい。
議論終了までにその理由を知る … 達成で+2P